浅野勝義[一級建築士・宅地建物取引士・2級FP技能士]が住宅設計30年100件以上のスキルや経験を、建築や不動産、資金計画など発信しています。バイヤーズエージェントとしても活躍中!

地盤の補強とは・・・?

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現地では杭工事が始まりました。
「え-、この建物で杭工事がいるの? そんな大そうな・・・」
確かにそうですよね。
今までほとんど杭なんて聞いたこと無いですもんね。
今井町で2階建ての住宅を建てるにおいて、どのような状況なのか
橿原市の方にちょっとお聞きしてみますと、、、
やはりほとんどの家は地盤改良はしてないみたいでした。
確かに昔は杭なんて打ってない訳ですが、今は違います。
今はSS試験で地盤の状態が大方分かりますので、この場所が軟弱かどうかを
表を見るだけで分かるのです。
今回の敷地データ結果は、地面の下 2.5mから3.0mほどまで粘土質の自沈層だということ。
自沈層というのはロッド(調査棒)に加重を架けただけで沈んでしまう軟らかい地面のこと。
(調査は100kgの荷重をかけてロッドを回すことで沈下する量を数値化するもの)
イメージで言うと、まるでプカプカと浮いている・・・って感じでしょうか。
実際に水に浮いていると言うわけではなくて、あくまでイメージですよ。

写真は現地での墨だし中。




さて、このSS試験ですが、
ちなみに、このデータから圧密沈下量も計算ができます。
※圧密沈下とは、建物の重さで粘土中の間隙水が長い時間で抜けだすことで起こる沈下
圧密沈下量を計算してみました。
建物の直下となる異なる2点において、
第一点は自沈層厚3.0m。 そこから基礎下2.0mまでと2.0~5.0までに
分けて算定します。その圧密沈下量は97㎜。
第二点は自沈層厚2.50m。
で、同様に算定しますと圧密沈下量は100㎜。
『建築基礎設計指針』より、圧密沈下量は100㎜以下とされていますが、
10cmもゆっくり下がるって考えると、この数値はかなり大きいと感じるでしょ?
で、杭打ちとなったわけです。
調査後、私が支持層として選んだ深さは、第1点付近で7.5m。
第2点付近では6.5m。
この深さまでは軟弱層が続きます。
最終的にN値15以上の支持層をめがけて改良杭を打設することを決めました。
コラム機の杭長は最大級の8mが入ってきています。
テッペンまでの高さが分かりますでしょうか




第一ポイントにヘッドをセット。
回転を加えるとあっという間に沈んでゆきます。軟弱~



杭長さが長いので二段階に。
残り半分はこれから



7.5mの地点ではN値15を確保できないので更に深く・・・
更に下の8.7mの地点でN値15を確保できたのでここでストップしました。
この写真であのパイルが全て地下へ沈んでいることが分かります。



にしても、まあなんと深い!!
8.7mと言うと、3階建ての家がすっぽり入る深さです。
杭が終わると次は基礎工事となります。

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