奈良の建築家 浅野勝義の家づくりBLOG

基礎の配筋検査

 
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実家の山の木を使って建てた家




検査を終えて事務所へと帰る道すがら、葛城山から裾野へ陽光が
降り注ぐ景色が美しくて、ちらちらと雪が舞う中で撮りました。
奈良は本当にこの様な景色によく出会います。
最近は美しい景色を見る度に車を止めて見とれてしまいます。
さて、今日は現場の配筋検査です。
当日は瑕疵担保保険の検査もあったようで、検査機構のKさんが
現場に来られていました。


まずは全景。




一般に基礎を見ると、本当にこんなに小さくて住めるの?
と思うものですが、この住まいは想定通り大きいです。
向こうに立ってるのが検査機構のKさん。
鉄筋がみっちり詰まっているのが分かりますね。
近景。



鉄筋の網が細かいのが分かりまね。
ピッチは10cm。
この細かいピッチの理由は杭の打ち抜き補強と、開口部補強を
行ったため。
スラブのほとんとがこのピッチで組まれています。(細かい…)
鉄筋のかぶり。



通りを眺めてみるだけでかぶりが取られているのがわかります。
写真で見ても一本スッとラインが通っているでしょう。
かぶりについてはいつもの事なので殆ど見ただけでOK。
今回はチョットマニアな細工がされていました。
その前に私のブログを見てられる方は御存じだと思いますが、
一番上にある鉄筋を、下から立ち上がっている鉄筋がくるっと
上で巻いていますね。
これはフックと言いまして縦筋の上端に必要です。
で、この写真を見て下さい。



よく見るとRに曲がっている鉄筋が、斜め45°に曲がっているのが
分かりますか?
普通は直角で掛かるんですよ。
ナゼこんな加工をするのか?
それは立ち上がり部分の基礎の幅に原因があるのです。
立ち上がってくる鉄筋の加工は、Rにしたとて60mm程の曲げサイズになります。
外部側のかぶりが60mm、内側のかぶりが30mmを最小とすると、基礎の幅は、
60mm+60mm+30mm=150mmが最小になる訳です。
実際は補強筋やホールダウン、鉄筋の振りなどを見ると最低170mm以上
の幅がいる訳です。
奈の町の基礎幅は170mm以上ありますから良いと言えば簡単ですが、
現場は人が加工するものですからそんなに精巧にできないのも事実。
そんなときにこの鉄筋のひねりが効果を出すのです。
45°に振れば60mmの1/√2ですから42.5mmになる訳で、約15mm程余裕が
出来ることになるのです。
まあ簡単に言えばかぶりを確保するには効果絶大と言う事。 
うーーーん、マニアックの話ですから サッと流しましょう。
アンカーボルトの設置。



構造計算の結果、柱に引き抜きが掛かる部分はホールダウン金物を設置
することになります。
今回は12本設置することになっています。
このアンカーボルト、設置の注意点は下となるフック(曲がっている部分)が
ベースの鉄筋に引っ掛かっている事。
(あくまで奈の町の決まり事ですよ。)
引き抜き防止が目的ですからベースを打ってから設置するのはダメ。
と私は決めています。(ベースを打ってから上に置くという方法)
拡大写真



最後に和室の大黒柱の基礎。



次回は立ち上がりの検査になります。
ではまた。

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