奈良の建築家 浅野勝義の家づくりBLOG

大屋根が葺き上がりました

 
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今日は天気もよく気持のよい現場監理でした。
実はこの現場、私の大好きな薬師寺さんの二つの塔が
水面に映る大池が現場の道すがらにあるのです。
なので毎回撮っているのですね。
そこで、名づけて
”今日の薬師寺さん”
と銘打ってアップします。 




今日は空気も澄んでおり、きれいに見えました。
さて、現場は二週間分進行しています。
この間結構、雰囲気は変わりましたので、変化の状況を
お伝えいたします。


まず大きく変わりましたのは、”屋根“です。




写真は大屋根が葺き上がった様子。
よく見るといろんな色が混じっているのが分かりますか?
使用しているのはコロニアルですね。
コロニアルグラッサというグレードを使って葺いていますが
以前の同種とは耐久性が異なり、大へん良くなりましたので、
時より採用しています。
で、家の雰囲気に合わせて何色か混ぜるんですね。
私の好みの配合ですが、結構いい味出てると思っています。
先週はこの屋根の下地と同時に屋根を葺いてられました。
屋根の一番高い棟の端部は、この様に処理しています。



一般の屋根と違うのは、端部に”段葺き”を行っている所。
段葺きとは、屋根材を多数枚重ねることでコロニアル系と
いう薄い屋根のイメージから、重厚な雰囲気に変える為。
けらば(横面)から見ると、こんな感じになります。



いかがですか?
屋根材に厚みがあって重厚感が出ているでしょ。
断熱方法は外断熱工法の屋根。
一番下の断熱材の上に通気層という空間を設けています。  
太陽から受けた屋根材は暖められ、その下の野地板を越えると、
通気層(空気の流れる空間)によって遮られ、軒先から吸い込ま
れた冷たい空気に押されて屋根のてっぺん(棟)ヘと登ります。
棟には換気(排気用)の通気孔があいており、ここから
屋根の中で暖められた空気は排出されます。
その写真はこれです。(金属の隙間から出てゆきます)



この通気層を越えてきた熱は、通気層の下にある45㎜の発泡
ウレタン製の断熱材によって遮られるのです。
結果、屋根裏は夏でも涼しい訳なのです。
断熱材ついでに壁の事も書いてみます。
壁も写真のように断熱材で隙間なく包まれます。
材料の隙間も気密テープ(ブチル系)でピッチリと蓋をします。
写真はコーナー部分だけですが、継いでいる所はすべて処理
します。



ちなみにこの現場は建物すべてを外から断熱材で包んでいます。
いわゆる外断熱工法ですね。
先ほどの屋根断熱。基礎に貼る基礎断熱。そして壁の断熱と。
断熱材の素材はすべて同じものですが、その材料厚さは部署
によってすべて異なります。
その基準となるのは、”次世代省エネルギー基準”です。
この基準は一般住宅から見ると、かなり合格ラインは高いの
ですが、断熱性・気密性とも私としては最低ラインとして
確保しておきたいですね。
現場の内部は床の下地が出来ており、外壁の下地も大かた
出来上がってきています。



空間のイメージはだいたい分かります。
各階にいる大工さんに分かるようにべニアに貼られた図面は
私から見ても分かりやすく、必要な部分が一目で確認できる
所など良いアイデアだと思います。
今日は換気のダクトコースの確認、引き込み電力のコース、
その他細部の確認など、住まい手さんの奥さんとご一緒に
監理を行いました。

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Comment

  1. メグ より:

    24日 お昼頃から 2時頃まで 私 薬師寺 と 唐招提寺にいました
    ここの 大池の所の現場か~~ いいですね
    古い方 東塔 の  いよいよ工事にはいるので 
    まずは 調査が6月か7月ごろから入り
    来年は 1300年平城遷都なので その翌年から 解体工事に入られるので
    美しい 白鳳の時代に造られた塔も 見ておかないと と思って
    行ってました
    工事がおわるのは 7年から10年くらい かかるので
    新しいのをみるのは 見れないかも?
    でも 後世に伝えるために これも 仕方のない事で
    時代を超えて今あるこの姿を しっかりと 心と記憶に刻んできました

  2. 浅野勝義 より:

    毎週、大好きな薬師寺さんが見れるので現場に行くのが
    楽しみです。できれば毎回中に入りたいくらい。
    東塔が解体修理に入ると、長い間あの二塔の並ぶ姿が
    見れなくなるのが寂しくて・・・
    今のうちにしっかりと見ておきたいと思い、毎回しっかりと
    写真にとどめています。
    来年はまた足場が取れるので、もう一年あの姿を見ることが
    できますが、その後は十年ほど掛かりそうだとか。
    その間、一度でも解体修理中の現場を見学できないもの
    かと強く望んでいます。
    そんな機会はないものですかね。