奈良の建築家 浅野勝義の家づくりBLOG

帝国ホテル(明治村)

 
帝国ホテル
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帝国ホテル
正面

設計を志す者なら誰でも知っている、
フランク・ロイド・ライト設計の旧帝国ホテル(ライト館)の中央玄関。

鉄筋コンクリートおよび煉瓦コンクリート造、地上3階(中央棟5階)、
地下1階、総面積34,000㎡余、客室数270。

この建物は、大正12年(1923)4年間の大工事の後に完成し、全体は
中央玄関分部の左右に鳥が翼を広げたように客室棟が配置されていた。

1917年(大正6年)にライトは来日し、1919年(大正8年)9月着工。
ライトは使用する石材から調度品に使う木材の選定に至るまで、徹底して
管理体制で進めたそうだ。

建物の内外に彫刻された大谷石、透しテラコッタによって装飾されている
のですが、実際に目にするとその緻密さと美しさに、ただ感動と同時に
溜息が出てしまう。 

それほど美しい。

「え、うそでしょ。」 そう呟いてしまう。

これだけ手を入れて造った建築物は、建築物と言うより芸術作品と言うべき。
設計の道を目指していなくても見る価値ある建物だと思う。

実際に私達が見る事の出来る この旧帝国ホテルの中央玄関部分は、
現在、愛知県の明治村で実物を見ることが出来る。

私がここを訪れたのは、丁度 5年前の5月でした。

初めに左右のブロックの屋根形状が目に留まった。
何だろう、あの庇は? 

設計を志す者なら誰でも知っている、 フランク・ロイド・ライト設計の旧帝国ホテル(ライト館)の中央玄関。  鉄筋コンクリートおよび煉瓦コンクリート造、地上3階(中央棟5階)、地下1階、 総面積34,000㎡余、客室数270。  この建物は、大正12年(1923)4年間の大工事の後に完成した。 中央玄関分部の左右に鳥が翼を広げたように客室棟が配置されていた。  1917年(大正6年)にライトは来日し、1919年(大正8年)9月着工。 ライトは使用する石材から調度品に使う木材の選定に至るまで、徹底して 管理体制で進めたそうだ。  建物の内外に彫刻された大谷石、透しテラコッタによって装飾されている のですが、実際に目にするとその緻密さと美しさに、ただ感動と同時に 溜息が出てしまう。 それほど美しい。  「え、うそでしょ。」 そう呟いてしまう。  これだけ手を入れて造った建築物は、建築物と言うより芸術作品と言うべき。 設計の道を目指していなくても見るべき建物だと思う。   実際に私達が見る事の出来る この旧帝国ホテルの中央玄関部分は、 現在、愛知県の明治村で実物を見ることが出来る。
軒に当たる部分の装飾部

建物のコーナー部分の軒先部分を拡大しています。
この飾り、よく見ればとんでもないデザインである事が分かるでしょう。
こんなの見たことあります?

コーナーにある大谷石と水平ラインとなる大谷石、レンガタイルと一体で
積み上げられている。
そして驚愕なのは、その間に嵌められている透かしテラコッタのデザイン
にある。

正面玄関へは車寄せから入ります。

設計を志す者なら誰でも知っている、 フランク・ロイド・ライト設計の旧帝国ホテル(ライト館)の中央玄関。  鉄筋コンクリートおよび煉瓦コンクリート造、地上3階(中央棟5階)、地下1階、 総面積34,000㎡余、客室数270。  この建物は、大正12年(1923)4年間の大工事の後に完成した。 中央玄関分部の左右に鳥が翼を広げたように客室棟が配置されていた。  1917年(大正6年)にライトは来日し、1919年(大正8年)9月着工。 ライトは使用する石材から調度品に使う木材の選定に至るまで、徹底して 管理体制で進めたそうだ。  建物の内外に彫刻された大谷石、透しテラコッタによって装飾されている のですが、実際に目にするとその緻密さと美しさに、ただ感動と同時に 溜息が出てしまう。 それほど美しい。  「え、うそでしょ。」 そう呟いてしまう。  これだけ手を入れて造った建築物は、建築物と言うより芸術作品と言うべき。 設計の道を目指していなくても見るべき建物だと思う。   実際に私達が見る事の出来る この旧帝国ホテルの中央玄関部分は、 現在、愛知県の明治村で実物を見ることが出来る。
車寄せ部

当日は小学生たちが多数いて写っているが、よく見て欲しい。
小学生の身長と比べて車寄せの天井がとっても低いのに気がつくだろうか。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
車寄せから中央の池を望む。柱にも装飾が見える
帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
正面玄関。3つの入口を抜けるとホワイエに
帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
ホワイエ

天井の低いホワイエ。 
車寄せからホワイエと天井の高さを抑えているが、この後・・・

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
大空間のロビー

いきなり現れる3フロアーぶち抜きの大空間は、今まで低い天井からの落差を
もって更に高く見える。(この手法は私の設計でも良く使います)

真っ白な大空間の天井。 その天井付近の窓から太陽の光がロビーに降り
注ぐ様に計画されています。その為か上部はとても明るく感じます。

驚くのはこれだけではない。
写真左右にある大きな柱が何なのかが気になりますよね。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
2階から見た光の籠柱

「これは一体どうなっているのか?」

設計に関わっている方が見れば、この大きな装飾の入った柱は一体どのような
形状になっているのか、とっても興味あると思います。

拡大してみます。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
何だ、この装飾テラコッタと大谷石の模様は?

マヤ遺跡のデザインに似ているような・・・
光が漏れるタイル、これを1枚作るのに一体いくらかかるのだろうか。
そんな思いが心に浮かびます。

おまけに装飾テラコッタの隙間からはは、明かりが洩れています。
夜間で見ると、光の柱に映るのだそう。

実はこのホテル、シャンデリアなどの空間照明が見当たらない。
普通なら豪華な照明器具を設計して見せるところだけれど、ライトは
照明器具でさえ建物の一部を装飾で創ってしまう。

幾科学模様の入ったコーナー部と、横ラインを構成する大谷石
照明ともなる装飾テラコッタ、
縦にスリットが入るタイルの柱。
これらが幾重にも重なりあって一つの籠柱を構成している。

勿論、このデザインは建物内外に共通しているデザインです。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
ロビーにある照明器具

この照明もチェアもライトのデザイン。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
チェア


大空間を構成しているスラブの梁(階の天井と立ち上がり部)も見て欲しい。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))

2階回廊とコーナー部籠柱

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
梁下のコーナー部レリーフ

こんなディテール、どこから生まれるのだろう。
見れば見るほどため息が出る。

2階から見るロビーも美しい。
この空間は、どの階からでもどの場所から見ても美しいと思う。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
2階からロビーを見る
帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
同2階からホワイエ、ティールームを見る

実はこの建物の設計依頼を受けたライトは、当初当時の予算150万円が、
なんと6倍の900万円に膨れ上ってしまう。

これで帝国ホテルの総支配人引責辞任、ライトもこのホテルの完成ほ
見ることなくアメリカへと帰国した。

まあ、そりゃあそうでしょ。
予算の6倍にもなってしまえば発注者も解雇を言うはず。
私の設計でこれと同じことが起きれば(起きることは無いが)、訴訟もの
ですよね。

回廊を廻っていて、今は無い客室棟へ行く為の出入り口付近にある空間が
目に留まりました。
正面からの光がとても美しい。 よく見るとガラスに模様が見える。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
2階ギャラリー

外に出てみると、 色違いの小さなステンドガラスがタイル模様に
接がれています。

小さな黄色タイルを繋いでみると、上下左右に流れるリズムが生まれる。
これが内部から見た模様になっている事に気づいた。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
窓外のガラスデザイン

2階ホワイエの上にはティールームがあり、そこから左右に数段下がった
ところに、以前のラウンジがあります。
左右それぞれが、紳士用・婦人用で、広く天井の高い空間があります。
天井に模様が入っているのはここだけだと思う。

帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト))
婦人用ラウンジ

長くなったので、そろそろ終わろうと思います。

こういった建築物は、現在の設計環境においても出来る建物ではないし、
出来る環境だとしてもこんな緻密なデザインは到底無理。

偉大なる建築家 フランク・ロイド・ライトの設計を体で感じた日と
なりました。



浅野勝義/奈の町

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