「これ位の、いっとこか」

物件名未定(計画中)

私は奈良に住んでいて、奈良の地元で育った吉野材を使って
家を建てる設計をしています。
(本業は、気持ちいい家を設計する仕事ね。)
と言っても吉野材は全国でも屈指の良材ですから
それってとっても贅沢ですよねー。
で、私は納得できる良材を製材してくれる材木屋さんを
決めて一緒に仕事をしています。

真っ直ぐ空に伸びた杉




でも、ですよ、
例えば、ですよ、
いや、実際にあれば、ですよ。
【うちの(自分の家の)山の木を使って家を建てたいな…】
なんてのがあれば、ある意味それは究極ですよね。
だって自分の先祖が植えて育てた木を使って建てるんですから。
「うちの山の木で気に入ったのを選んで、使ってくれれば」なんて。
ま、無いですよね。
でもあるんです。
それも吉野材の素晴らしい良材が・・・


住まい手さんのお父さんたちと裏山に入り、目の前にそびえ
立っている大木のヒノキを指差し、

これ位の、いっとこか




なんて言ってるヒノキ、写真で見て分かります?
お父さんと比べればその大きさが分かるはず。
樹齢140~150年程の太い樹を指差し、まるで魚屋さんで
魚を選ぶかのような感じで杉やヒノキを選び、マーカーを
付けてゆくのに後ろをついてゆく私が絶句・・・
はるか上空まで真直ぐの杉を含め数本を選びました。
大変深い山奥なので、建物一棟分全てを切り降ろすには大変な費用が
掛かることもあり、見せる場所で使う分だけを選びました。
さて、どこに使おうかと そんなことを悩むのも私の楽しみ。
天板か板材かフロアーか。
・・・建築家の仕事って、楽しい。
これだからやめらんない。

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