木製玄関ドアのこだわり

私の設計する住まいのほとんどが木製ドアを制作しています。
どうも既製品のアルミのドアが好きになれず、気温や湿度で
反ったりすると分かっていてもドアを制作したくなる。
たとえ法令上、防火ドアにしなければならない条件がついて
いても、なんとか木で作りたいと頭を絞る。
実際、延焼線をスレスレかわして計画したり、防火壁を取った
りしているんです。
私的には玄関ドアは木がイイ。
色合い、質感、肌触り…なんと言っても好きな大きさで
自由なデザインで設計できるところなんでしょう。
最新のドアは先日取り付けられたもので、ヒノキで制作
しました。(明かり窓は住まい手さんのご希望)




玄関ドアも制作すると奥が深い。
まず、「反り」がある。室内と屋外は当然気温も違うし
湿度も違う。 
寒い冬は外部が冷たく乾燥し内部は高温多湿になる。
夏はその逆。 それに雨もあたれば陽も当たる。
その為にできるだけそりが少なくなるように、ディテール
を検討し、素材を厳選して制作しています。
また、「断熱性」も確保する必要があります。
両面を木でサンドイッチして、内部にしっかりとした
断熱材を閉じ込める。そうしないと熱損失をドアで
行ってしまうので、高断熱住宅の性能を確保できない
のです。
「気密性」も必要。
高気密住宅に隙間は厳禁。
四方に気密処理を行うことで、ドアからの隙間風は
ほとんど無くすことができる。
玄関ドアの設計はいつも私なので、ディテールは
いつも少しずつ変わっています。
それを考えるのも私の楽しみなのですが。
「防犯性」や「ドアノブ」もあります。
ドア厚や防犯性能の高い鍵も重要ですし、ドアノブの
デザインにしても質感を決める要因になります。
あとはサイズ、素材、色、明かり窓の形状、などなど。
良く考えれば玄関ドアには沢山のノウハウが込められて
いるんですね。
これまでの事例を一部紹介します。

タモ材。



紫檀とタモの組み合わせ。



カラマツ。



米松(ピーラー)



米檜



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