橘寺の雨樋

先日、私へ一通の写真メールが届きました。
送り主は奈の町の住まい手さんのNさんご主人から。
内容は、
>週末に、明日香に行ってきました。
>浅野さんは、すでにご存知かもしれませんが、
>橘寺の観音堂の「雨どい」の写真を、送ります。
>この「雨どい」を見た瞬間に、「浅野さんに送らなければ・・・」
>と、思いました
一緒に添付されていました写真です。

うーん、
私の趣味、読まれてます(ToT)/~~~


頂きました写真は橘寺の経堂のもので、
縦樋の落ち口を四本の足でうまく支えています。
そしてそれ自体が美しいカーブでデザインされていますね。

以上頂きました写真2枚
おお・・・気がつきませんでした。
ありがとうございます。
さて、私はと申しますと、Nさんの読み通り、
本堂と観音堂の樋に心を奪われて写真に収めています。
御影石製の雨水桝の上にただ単に縦樋を通すだけでなく、
お経の巻物のような美しい曲線を持つ受け台で
支えられています。

本堂

本堂の雨水桝。 ただ単に支えるだけでなく意匠的にも素晴らしい
枡いっぱいになった雨水は、枡のへりを越えて枡の縁を
伝って落ちて行き、軒先下の玉石側溝へと流れてゆきます。
枡から溢れる雨水もデザインとして生きています。
ちなみに雨樋は、建物の人の出入りする軒部分のみ付いています。
古い建築物には樋はありません。樋の歴史は新しいのです。

観音堂です。同じデザインの雨水桝が使われています。
枡からあふれる水も意匠なんですね。
住宅では縦樋から落ちる水は、直接雨水桝へ直行ですから
水を見ることもありませんから。
縦樋だけでも奥が深いんです。
※Nさんへ。 写真とメッセージをありがとうございました。

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