現場監理(基礎工事)

【鹿が訪れる家】
基礎工事が終わりましたので、それまでの流れと今後の
スケジュールなどを。
現場の敷地は道路面より約1.5mの高低差があります。
また角地で高い方から侵入することも可能です。
私はこの敷地への進入を低い地盤面を入口として計画しました。
当然、住まい手が玄関に入った後は生活の場として、地鎮祭の
写真にもありますように、1.5m高い場所になるはずです。
低い入口から高い生活の場へどのようにアプローチするのかが
設計のポイントでした。
普通に計画するなら外部に階段を作って、登り切った所に玄関
をつくれば簡単ですからね。
やはり私は低い場所に玄関をつくって、上下に動きのある階段
をポイントに計画したいと考えました。
建物の内部で段差があるという事は、基礎(底板)にも段差が
出来ると言う事です。
基礎の計画はそこから苦労…いや、楽しませてもらいました。




この敷地の良い所は、造成地の中の切り土部分にあったこと。
更に有利なのは 造成計画図には地表より7.5mも掘削されている
事が分かりました。 
これは地盤強度においてかなり良い結果が望めるのでは…という
狙い通り、地表1m未満で頑丈な地盤がある事が、調査の結果
分かりました。
表層は造成時に盛ったりしておりますのでそれを含む表層1mまで
表層改良することで盤石な基礎底板が期待できます。
これなら安心です。
冒頭の説明通り、建物の基礎配筋は二段になっています。
玄関周りを中心とする低い方の基礎底板、約1m上がった居住区の
底板です。
この底板の写真が初めの写真ですね。
当日は底板の配筋打ち合わせに伺ったところですので、端部を
除く立ち上がりや間仕切りなどはまだ組まれていません。




端部の配筋はこの様になっています。
主筋の本数は計算結果によって本数が変わります。
写真の部分は一番シンプルな区間ですね。



三枚目の写真はフーチングの上端部写真です。
かぶり厚さを確保するために、立ち上がり筋の頭(フック)を
きっちり折り曲げています。
機械で折り曲げるとこの様にピッチリ折り曲げることが出来ない
ので、後から手で曲げているんですね。
向こうまで一直線で美しいです。
この検査の後、玄関の低い部分の底板へコンクリートを打設
しました。配筋は基本同様の仕様です。
後日。
翌日に上の階のベースコンクリートを打設の予定で立ち上がりの
検査を行いました。



内部間仕切りの雰囲気が分かりますでしょうか。
この間仕切り部分には必ず人通口を設け、各ブロックへ移動できる
様につくっています。 勿論、その部分は弱くなりますので、
開口補強を行います。
内部間仕切りが出来ると、配筋の検査を行い、次にホールダウンと
アンカーボルトの設置を行います。



アンカーボルトは構造計算にて位置と本数が指定されております
ので見て頂ければ分かります通り、多いです。
あちこちに林立しています。



最後は前回打設した玄関周りのコンクリート型枠を外したところ。
美しい状態でつくられています。



コンクリート型枠の取り外しは、存置期間が定められており、
コンクリートの打設後、硬化する前に外すことはできません。
後日。
上階部のベースコンクリートの打設が完了し、立ち上がり部の
コンクリートの打設を行いました。



間仕切りが見えるので、部屋の構成がなんとなくわかりますね。
この写真はコンクリートの天場写真です。



アンカーボルトやホールダウンなどが、ニョキニョキといっぱい
生えているのが見えますね。
ここは角に立つ柱の部分で、ホールダウンが一本では足らず、
二本で柱を引くようになっています。
すぐ隣にある小さな棒がアンカーボルトですが、大きさはまったく
違いますね。
次の写真も同じです。
にしても多いですよね。



基礎が出来上がると、私の監理は木材の墨付けと刻みの打ち合わせ
に変わります。
次は施工会社さんの工場でのシーンをお見せ出来ると思います。

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