道路上高台に建つシンプル・ナチュラルな家
月初めに建て方をしたばかりというのに、現場はとっても
速いスピードで進んでいます。
速いと言いましても、工程をすっ飛ばしたという事ではなく
現場に手練れの大工さんが多人数入っているからなのです。
いつもお会いする大工さん4人くらいいたでしょうか。
早いはずです。
スピードアップした現場は私がうかがった時には中間検査の
手前まで来ていました。
翌週には確認検査機構の中間検査を受けることになります。
早速検査の申し込みをしなければ・・・
1階の様子です。
腰から下が濃茶をしているのは防腐防蟻用の柿渋と弁柄ですね。
私は各階で金物の確認と筋交い、羽子板ボルトの締め具合など
チェックを行います。
2階に上がります
1か所だけ羽子板ボルトの忘れがありましたが、基本的に
安心して見てられるのはいつもの工務店さんならでは。
すぐに確認して完了です。
コーナーからの景色。
不要な部分をカットして、視線の抜ける見たい部分だけが
見えるように。
金物関係も確認します。
さて、
あまり話したことがないかもしれませんが、今回は
私の深い屋根庇について少しご紹介します。
この写真の説明から。
現在壁は木軸の上に透湿防水シートが張られたところ。
屋根は、斜め左下に向かっている横棒が垂木:ヒノキ
その上の合板が野地板。
軒先で奥へ伸びている板が鼻隠し:ひのき
まあここまでは普通です。
今回の話は野地板の「鼻先」です。
ここは雨樋(軒樋)が付きますので下から見えない場所になります。
実は見えない処なので厄介なのですが、野地板は垂木とともに
鼻隠しの先まで伸びており、その上から屋根を葺いています。
屋根を伝った雨は軒先から雨樋に落ちるわけですが、ここで樋の
底に落ちた水がはねると野地板の合板が濡れてしまいます。
上の写真は鼻隠し部の拡大です。
合板は濡れると腐敗が進み強度が落ちてしまいます。
下から見えないところですが、奈の町では水に強いヒノキを
野地板の先端押さえに使っています。
(完璧を目指すなら屋根の板金を鼻隠しまで巻き込むのがBEST)
一度貴方のご自宅の軒先がどうなっているか見てください。
新しい発見があるかもしれませんよ。
浅野勝義/奈の町