基礎底盤が出来上がりました:現場の様子

傾斜地に建てる家と言いましても周囲に擁壁(コンクリートの壁)を
つくり、その上に家を建てるならどこにでもあるケース。
今回の設計は写真を見ての通り、1階分を地下へ埋めてつくります。
(地階はコンクリート造でその上に木造の建物を乗せる構造)
その為にごっそりと土を取り除く必要があります。
取り除く深さは道路面から4.5m。
中で働いている職人さんと、矢板との対比を見てください!
写真は今日の様子。ちなみにビルの建設現場ではありません。

参考までに模型を重ねてみます。右上のフラット面が道路です。


さて、工事はこの地盤を掘削することから始まるのですが、水道を
引き込む工事が遅れたため、着手は8月の初めとなりました。
まず、地階の基礎下に杭を打つことから始まります。
と言いましても現状地盤のところから穴を掘り始め、道路面下4.5m
から下に5MのPC杭を打ちます。(最深部9.5m)
写真はそのPC杭(300径・長さ5m)

10Mも下の杭先は真直ぐ下を向いているのか少し不安でした。
と言うのもボーリング調査を行ったところ、丁度4.5M程度から、硬い
地山(N値60の地盤)が出ていましたので、固い地盤に杭を5mも打つ
というのはちょっと・・・
結果はかなり正確に打ち込まれていたことが判明。
地面下4mも下なのにちょっと驚き。
工事は別の意味で難航しました。
杭工事の作業中、オーガーを廻している重機のオイルパッキンが切れて
重機が止まってしまったのです。 当然当日の工事はそこでストップ。
—当日の私の監理もそこで終了—
写真はその止まってしまった重機

重機の修理後は思いのほか工程が順調に進み、同時に19本のH鋼矢板
も打設を終え、大量の土を排出すると、現場には4.5M近い壁が出来
上がりました。
(矢板とは作業を行う際、土留めの土が崩れて来ないように壁を
 押さえる板のこと。鋼材は250×250のH型鋼長さ10m、矢板は杉)
中に立つとその聳え立つ壁に絶句・・・
道路地盤面が職人さんの頭上遥か上に見えます。
写真は掘削を終えた現地

形状が出来上がった基礎底盤に割栗石を敷き、防湿シートを敷いた
状態が現在の様子。

この後、捨てコンクリートを敷いて本日の工事は終了しました。

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