中古住宅のリノベーション。工事契約を終え、解体が始まりました。

 

2023吉野山桜

毎年この季節になると伺っている吉野桜を見に行ってきました。
2023年の吉野の桜です。
毎年変わらないいつもの場所のいつもの桜。
ここにいると、ずっと見ていたい美しい景色なんです。

3月29日。
晴天で中千本はほぼ満開でした。
時より風に乗って桜の花びらが舞うこの景色は、何とも言えない美しさでした。

 

庭から見える景色

さて、現場の話から。

年末、3Dを計画しておりましたリノベーションの現場ですが、3月に建築工事の
契約を終え、4月から解体が始まりました。

この住まい、庭から見える景色がとても良くて。
住まい手さんは、この景色に 心惹かれて中古住宅を購入されました。

各居室にある南向きの窓は、床から天井まである欄間付きの大開口の窓が取り付け
られており、これは夏は暑く、冬寒い典型的な住宅であっただろうと思います。

現況の建物は、しっかりと造られた和風建築です。
驚いたことに設計事務所が作成した一式図面がありました。
建築時期が平成元年頃でしたので、築35年程度でしょうか。

現地の調査では、多少図面と異なる部分が見受けられました。
図面の敷地形状と現地が多少違っていたり、配置も変わっています。
基礎の断面形状や平面外形も少し変更されていることから、設計者は現地を確認して
いないのか、現場監理はしていないのでしょう。(図面だけ書いたのかも)
まあ、当時はそんなことが多くありました。

床下はしっかり乾燥されていており、建物の状態は良好だと感じます。
ただ、抑止などの水回りは外壁に影響が出ている部分がありますので、外部の一部は
解体・補修して遣り替えます。

現況の耐震診断結果は、評点0.6の判定となりました。
この時代であれは、2階建てとして標準的な結果ではあります。

建物改修の住宅性能設計目標は、耐震補強(目標1.0)と断熱気密改修を主とする
リノベーションとなります。

天井を落としています

主となるリノベ部分は、LDK+洋室で合計24帖のスペースです。
以前は、洋室とDK、それと茶の間となる和室で構成されていました。
これを一つの空間に纏めようと考えています。

初めに提案した私の案は、南面の壁を少し増やしたプランでした。
明るさを抑えつつ暑さ対策と耐震性の向上を狙ってのことでしたが、住まい手さんは
開口部を現在よりもっと広くして外部と繋がりを感じたいというご希望でした。
その意見で大枠は決まりました。

 

天井のグラスウール厚さは50mm。あるだけ優秀かも。

次はキッチンです。

この住まいは一度、システムキッチンを交換しており、現状ではそう傷んでいないと
判断し再利用も検討しましたが、最終的に全て制作のアイランドキッチンとなりました。

これから現場の様子もぼちぼち案内いたします。

浅野勝義/奈の町
2023.04.10

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