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基礎の配筋検査一回目

土間のある家

お昼すぎ、空を見ると今にも泣き出しそうなお天気の中、
奈良市の現場へ伺いました。
高速を降りて大和郡山に着いたころ、やはり降り出した
ものの、現場に行くと全然降っていません。
天気予報が言ってた通り、雨雲の通過だったようです。
さて、
現場は待ちに待った基礎一回目の配筋検査です。
(待ちに待った)と言うのは…
住まい手さんに見学のお話をしていたのですが、思いの外
現場の進行が早く、日程にお休みが合わなかったせいで…
少し多いめの写真で現場の様子を。

現場の全景はこんな感じ。結構広く感じます。




続きはこれから


検査の初めはいつものようにかぶりから始まります。
まず全体の状態を見ながらぐるりと現場を一周します。
下の写真で説明しますね。
まず左側が鋼製型枠。
その右に空間(これがかぶり)があります。
その隣には鉄筋が一直線に並んでいます。(綺麗でしょ?)
更に右手側はコンクリートのペース部分になります。




肝心のかぶりですが、寸法はスケールを当てなくとも
見ただけで感覚でわかります。
一区間だけ不足部分がありそうで、スケールで計ると0.5ミリ不足。
足らなかった場所はその場で手直しをお願いして終了。
ところで鉄筋の上部は傘の柄をひっくり返したようになっていますね。
これはフックと言いまして必ず必要です。
フックの中を通り抜けているのが立ち上がり部の上端筋です。
この鉄筋に並行で一番下に敷いているのが下端筋です。
どちらも構造計算によって場所ごとに全て本数が決まっていて、
その本数(鉄筋径も)通りに組上げます。
今日は二か所だけ手直しをお願いしました。
職人さんも気前よくその場で直してくれたところです。(ピースかい!?)



内部間仕切り部分の立ち上がりで、人通口と言われる部分があります。
これは床下を点検する際に各ブロックとブロックを人が通り抜ける
事の出来る場所。



ここは立ち上がり部(フーチング部といいます)が切断される部分
なので、しっかりとした補強が必要です。
奈の町ではこの切り取られている部分の周りに斜めに入っている
鉄筋(開口補強筋)で、16ミリの鉄筋を使います。
基礎の立ち上がり部分ばかりの説明でしたが、この下はどの様に
なっているかと言いますと、下の写真です。
コンクリートを打設すると、ここはコンクリートの中になる部分です。



不思議な空間で、下には三本の鉄筋が向こうへ続いているでしょう?
この通りは下端筋が二本、そしてハンチ部分に一本で三本敷かれて
いますね。
写真上部の左右方向にある鉄筋はベース筋です。
ピッチは200ミリ。13ミリの異形鉄筋を使います。
端部はカットせず折り曲げるのが基本。
内部(室内側)のベース筋が下の写真です。
鉄筋のピッチがすごく狭いのが分かりますか?
この間隔は10㎝ピッチです。
すごいせまいピッチですよね。
その理由は杭(前回の改良杭)のスラブ打ち抜き対策として、スラブ
補強のため。
地震時に床板を杭が床を打ち抜けて来ないように細かく敷きこみます。
もちろんコンクリートの厚さにも影響ありますから、18㎝の厚みを
打設します。



ベースの下に敷いているシートは防湿シート(二重貼り)。
きっちりとテープで隙間の無いように止められています。
肝心の検査は僅かの手直しだけでOK。
毎回思うけど組み上げる職人さんは大変だ。
にもかかわらず毎回レベルアップしているぞ。
そう言えば先週の日曜日に構造見学会を行いました。
多数の参加頂きました住まい手さんに、建物の基礎の様子が
少しでも伝わるとよいのですが。
付録
土間の掃き出し部分の基礎。
立ち上がり部分が少ないので、RC造の地中梁の様に組んでいます。
16ミリの鉄筋を上3本、下4本で組んでいます。



上から見た様子


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