築120年の古民家を快適に暮らすリノベーション
今回は2週に渡って解体の様子をご紹介します。
そこに建っていました別棟はすっかり跡形もなく無くなっています。
この景色です。
今まで全く見ることが出来なかった、母屋から見える景色が広がります。
正面の窓のある壁が、玄関横の応接間です。
ここから右手を全面改修します。
室内側からの様子。
内部は大方取り払われています。
手前にある差桁がとっても低い位置にあるのが気になります。
もう少し引いてみました。
ここは以前のダイニングキッチンから見ています。
床はまだ残っています。
このダイニングキッチンの床高さが今度の設計FLになる予定です。
まだ床組みが残っていますね。
また、間仕切りにある壁も残っています。
構造も含めて、床やこの壁も取り外して柱と束石の状態まで撤去します。
【翌週の現場の様子】
1階改修部分の壁が無くなりました。
丁度、現地へ伺う少し前に大阪北部地震がありましたね。
現場の建物も結構揺れたらしく、現場は仮筋交いがそこかしこに取り付けられています。
正面の壁は一週間前は壁がありましたが、今はすっかり無くなりました。
これを見ると以前窓のあった両サイドは、柱が無かったと言う事ですね。
今回は不足の柱も加えて補強してゆきます。
室内側からの同じアングルです。
白く斜めに入っている部材が仮筋交いですね。
左手方向は何もなくなりました。
母屋向きのアングルです。
監督さん、大工さん、解体やさんと私で打合せ中。
黒い柱が昔(当初)からの柱ですね。結構あちこち手を入れている感じです。
例えば外壁から半間下がった真ん中の柱。
本来は下屋(屋根)を支える母屋が柱の一番上(束)にあるはずですが、
短い束が立っているだけですね。(何も支えていない)
実際の母屋は外部側に少しずれたところに立っています。
ここはユニットバスを入れたいと思っていますので、ずれた母屋をカットして
本来あるはずの母屋を設置することで、ユニットが収まります。
柱の下に無い束石ですね。
長い間にずれたのでしょうか、それとも初めからなのか分かりません。
中央の柱の足元を見てください。
柱下の土台(のような)の、下です。
何か細い柱風の木材が立っています。
シロアリで細くなったものではありませんし、すぐ隣に束が見えますね。
当初から気になっていた中央部の差し桁です。
これを残すと床から1.75m程の位置に梁(差し桁)が部屋内に突出してきます。
これはさすがに邪魔です。
取り外してしまうと強度不足ですから上げるにしても上からの荷重を考えて、
補強する材料とサイズを決めました。
次回の現場は、基礎周りです。
荷重を受ける柱の補修もさることながら、連続基礎の設置、束石の拡大などを
進めて行く予定です。
先日の地震があったこともあって、余震が怖いです。
現在の建物の安全性も考えて、出来るだけ早期に耐震改修を行う予定です。
浅野勝義/奈の町