桜の花が少し咲き始めました。
毎日の変化が楽しみで、外で桜を見るたび気持ちがワクワクしています。
さて、現場の紹介です。
現場が始まりました。
その様子からお話しします。
今回の工事の中で1つの共通事項として床の高さをすべてそろえます。
以前リフォームをしたのは建物の中央部にある玄関ホールと一体になっている
リビングでした。
今回はこのリビングを取り巻くコの字型の範囲となります。
まず全体の床をすべて取り除き、傷んでいる部分が無いかを確認します。
特に今回は台所・洗面所(以前水漏れがあった)・便所・浴室がある範囲ですので。
解体しますと、
床をすべて取り除くことで、傷んでいる部分や布基礎部分を確認できました。
図面が残っていないと分からない部分が多いです。
解体してみて分かったこととして
1.床下の痛みは30年経っているには思えないほど良好でした。
2.床の高さを合わせるには中央リビング部の土台高さと撤去部の高さが異なるので、撤去新設する。
3.洗面所や台所廻りは水漏れなどの問題はありませんでした。
4.浴室は現場打ちでしたので、撤去して新たに基礎を打設しました。
外部面ですがALCがむき出しになっています。
開口部は出来るだけ既存の開口部を使用しています。 開口が既存開口より小さい場所は
木下地を組み、断熱材を充填しています。
今回の外部に面する部分の断熱性を向上するために行った補修は、ALCの外部側に
アキレスQボード厚30で覆いました。
内部側に断熱層を造る事を考えもしましたが、部屋が狭くなることと、断熱で覆う事の出来る
範囲が1階に限られることから、外断熱に決めました。
外部の構成は、
既存ALC + アキレスQ1ボード + 防湿シート + 通気層 + 断熱材入りの金属サイティング張り
という構成です。 範囲は1階のすべてと2階の一部まで立ち上げています。
ちなみに外壁に使うアキレスQ1ボードですが、これはアキレス社の製品で、
熱伝導率0.021W/(m・K))を誇る遮熱面材付高性能硬質ウレタンフォーム断熱材です。
(外張り断熱厚さ30mmで断熱等級4を収得可能)
さて、内部へ戻ります。
新たな床組みをおこします。
土台、大引はヒノキで、水平構面床は構造用合板28で組みました。
土台・大引は柿渋・弁柄塗り、以前は無かった断熱材も今回は密度32k/m2、熱抵抗値2.2、
厚さ80mmのグラスウールを敷き詰めました。
施工に際しての注意点は、間仕切り部分(内部に壁が立ち上がる場所)に隙間のない様に敷き込む事です。
何故かと申しますと、床下通気をしている構造の最大の問題点は、土台から柱と壁の間を抜けてくる空気です。
これを止めないと壁の中を空気が通り抜けるために、床下からの寒さを止める効果を見込めません。
今回は間仕切り部分も水平構面材でぴっちりと埋めて頂きました。
断熱材の様子が一部確認できます
内部の床が出来上がると、壁の下地へ掛ります。
壁の下地が出来ると天井の下地にも取り掛かり始めました。
右手の開口部は、以前掃き出しのサッシでした。
腰窓への変更なので、腰まで断熱材が充填されていますね。
(当然この外部側にアキレスボードがあります)
天井の下地も同時に造りかけています。
正面の間仕切り壁と入口が気になりますね。
床のフローリングが支給品(愛犬対応のフローリング)なので確かこの時期に発注しました。
新しいリビング周りも順調に進んでいます。
大工さんが現場加工している様子が分かります。
(大工さんに聞きましたが、最近は現場で加工する仕事が殆ど無くなったのだとか)
この頃になるとリビングの外にある庇と戸袋の制作が進んでいます。
南向きですので今回私が強くお勧めした深い庇も出来ています。
庇の取り付ける高さについても既存のサッシの影響などありまして、打合せの際、
大工さんには細かい指示に対応して頂きました。
有り難いですね。
次は壁・天井の下地材が張られていきます。
この話は次回にて。
浅野勝義/奈の町