築120年の古民家を、高齢の父と息子2人が一緒に改修する家
第1回
現在、桜井市で築120年以上の古民家のリフォーム設計を行っています。
打ち合わせは既に終え、現在設計図の大詰め状態で連日頑張っています。
この物件の概要から。
建物は築120年以上の古民家で、母屋増築を重ねつつ建物が連なっており、
現在は増築された建物に高齢の父のみで暮らしてられます。
隙間の多い住まいの為冬の寒さは厳しく、また、
毎日家の中の段差を昇り降りして暮らしている。
今は元気で昇り降りを問題なく過ごしながら暮らしているが
やはりこの問題を解消したい事が主目的。
そして耐震改修も大きな目的の一つでもあります。
また、今後この住まいを将来どの様に維持管理するのかと言う事とともに、
どの様に運営してゆくのかも息子さん達の課題でもあります。
この問題にご一緒に解決したいと言う事でこのリフォームが始まりました。
プランの希望内容は、とっても綺麗に手を入れてられる南側の庭が
ありまして。この庭を見ながら暮らせる部屋の構成を希望。
K廻りの構成は息子さんのイメージを採用し、私なりのアレンジを
提案させて頂きました。
予算について、建物の規模も大きく、全体を全面改修となると大きな
費用が必要です。
そこで改修範囲を絞り、主に生活範囲のみを中心にリフォーム計画を
起しました。
玄関部分は3Dでは開口となっていますが、新しく和テイストの
オリジナル木製玄関ドアを取り付けたいと思っています。
玄関の中の様子です。
この玄関部分はほとんど手を入れていません。
正面奥の通り土間が、従来はリフォームされた応接間になっており、
左手の和室からいちいち降りて台所へと行き来しています。
新しい計画は、以前の通り土間に戻して古民家の風合いへと戻し、
向かって左側の生活スペースのみですべてが完結出来る様な計画へと
しました。
新しいリビング部分です。
以前までの和室4間の内、2間を洋室にしてLDKにしました。
奥に水廻りをリニューアルしましたので、この空間で暮らしはFIX可能です。
このソファに座れば、正面の大きな開口部から庭を愛でることが出来ます。
また、こういう計画へのリニューアルは、現在だけの問題解決でなく
将来賃貸として貸すことや、店舗として新しい再生も可能であることを
見越して計画しています。
これから工務店さんに見積もりをお願いする訳ですが、
気持ち良い住まいになる事を楽しみにしています。
浅野勝義/奈の町