それぞれの個性を大切にして家族が快適に暮らす家
外壁部分にセルロースファイバーを使うようになってから、気密試験は
ご無沙汰でした。
勿論、住い手さんのご希望がありましたら気密検査を行いますよ。
ちなみに、気密性能と言われるC値について。
平成11年の次世代省エネルギー基準では、C値が下記の数値以下
北海道・東北地方の1又はⅡ地域・・・2.0cm2/m2
それ以外の地域・・・5.0cm2/m2
が、気密住宅の基準となっています。
外断熱建物の場合、気密化の施工がし易いこともあり、奈の町の
合格ラインはC値0.8cm2/m2以下です。 また、充填断熱の場合は
施工が難しいのでC値1.5cm2/m2以下と決めています。
うちの住まいは規格住宅ではなく、一つ一つがオリジナルの形状をした
住まいなので、気密検査での高い数値を望むには不利なのです。
0.8cm2/m2という数値は、施工する工務店さんの意識が無いと
なかなか簡単に到達するものでは無いと思います。
とりあえずC値のうんちく。
C値とは、家の延床面積に対する「隙間面積」の割合を示す数値で、
床面積1m2当たりどれ位(何cm2)の隙間が有るかを表現した数値です。
この値がゼロに近いほど隙間が少なく、気密性が高いことを意味します。
さて、こちらの住いの話に戻ります。
前回、断熱の回でした。
アイシネンと言う吹付の断熱材で、発砲後100倍くらいプウゥゥって膨らみます。
膨らむと同時に隙間を埋めてしまう優れもの。
今回は屋根断熱(うちは大抵屋根た断熱)で、卵パックに吹き付けました。
壁も柱の寸法120mm厚いっぱいに充填されています。
ちなみに断熱等級4では壁が84mmですから、42%増しなんです。
これってちょっと過剰気味か?
そうそう、肝心の気密検査結果ですよね。
結果は、1回目の計測で、C値 0.6cm2/m2
隙間面積 0.98cm2 でした。
これって住まい全体の隙間を全部合わせても、10cmx10cmも無いってこと。
凄いと思いませんか?
その数値、ホントか~?
疑い深い私は、再度検査することをお願いしました。
窓周りの隙間もチェックして、その他も確認して・・・
さて、再チャレンジ~‼
検査結果は、C=0.6cm2/m2 (正確には0.59)
隙間面積は、93cm2 と言う事は、9.6cmx9.6cmでしかない
隙間であると。(10cm角より小さい)
サッシ本体のもつ隙間もありますから、この数値は十分すぎる高性能な
オリジナル住宅です。(上で書きました奈良地域では、C値5.0以下です)
この数値を確保できたのは、断熱材の性能もありますが、なにより
施工会社の気密に対する努力があったからだと思います。
現場監督さん、大工の皆さん、本当にご苦労様でした。
この結果で住い手さんも満足して頂けました。
ありがとうございます。
浅野勝義/奈の町