今回の住まいをリノベーションするにおいて、従前の素材を使って
再利用したものは、ブビンガの床板と階段、そして床の間にあった
欅の床板を含めた板材でした。
ブビンガの床板とササラ材は、新たにつくられた廊下の床板と框、
階段の回り段部分、そして板間のデスクの制作に大盤1枚を使いました。
また、2階和室の床の間にあった欅(ケヤキ)の板は、玄関ベンチと
ティーカウンター、ベンチの背もたれ板へと使いました。
どの様になったのかを順にご紹介したいと思います。
新たにつくられた廊下の床板
幅が850もあると反りやひずみを押さえることが出来ない為に、
材料を半分に割った上で、フラットに製材しました。
それでも幅は400mm以上あるので迫力は満点です。
Before : ホール・縁側に使われたの床板
新たに架け直した緩やかな階段
元々あった階段板を再利用して寸法調整をしてから埋木処理、
ケ上げ寸法(1段ごとの高さ)を小さくすることで、昇り降りが
し易い階段に変更した。また、小さな子供さんも昇り降りし易く
するために、ストリップ階段はやめました。
広い階段の踊り場
縁側の床板と階段の受け材を使って1Mx1Mの回り部分(踊り場)
を制作しています。 また、登り切った鼻板も同様に制作しました。
ワイド2850㎜のティーカウンター
床板に使われていた欅の板をはぎ合わせて大きなカウンターにしました。
庭を見ながらアフタヌーンティーも良いですし、子供さんの勉強机も良いと
思っています。
新たな勝手口玄関かまちの制作とベンチ回り
階段の受け材が無垢の塊だったため、色々な部分に切り取って
使いました。
玄関框や巾木もその材料(ブビンガ)から切り取って制作しています。
床の間地板を加工した玄関ベンチです。
ケヤキの美しい木目がとても合っています。
![](https://asanokatsuyoshi.com/wp-content/uploads/2022/08/02s-e1659939460679.jpg)
完成ベンチ
読書コーナーの背もたれ
親子で座って読書が出来るスペースとして制作したベンチです。
本を読んでいたり、読み聞かせをしていたり。
ホワイトボードに絵を書いていても楽しめるスペースです。
背もたれは、一人づつ背中に当たるように2つ取り付けました。
デザインも楽しそうに仕上がりました。
和室の縁側処理
和室の外部面にある大型の引き違いサッシを高性能なものに
取り替えました。
その際、サッシと縁側の床面の取り合い部に段差が付くので
ブビンガを加工して見切り框を入れました。
以前のクローゼット扉を再利用
以前8畳の洋間に使われていた大きなサイズのクローゼットですが、
システム家具だということで、いかそうとのことから6枚の内、
4枚を再利用しました。
もともと内部に引き出しなどが組み込まれたユニットタイプの
ものですが、奥行が950mm程深く、その必要がない為に扉のみを
使うことにしました。
![](https://asanokatsuyoshi.com/wp-content/uploads/2022/08/木材再利用7.001.jpeg)
クローゼット扉の再利用
板間に置く、オリジナルデスク
大盤の床板が1枚最後に残りましたので、板間に置くデスクを
デザインして制作致しました。
天板には筆記用具が収納できるトレイを掘り込み、可動仕切りで
ペンや小物などを自由に区切って収納できます。
天板下にはnote-PCの収納できる棚を組み込みました。
デスク写真
最後に
今回の既存材料を使った加工は、一応生け捕りにしたものを
黒檀の框を除いて全て使うことが出来ました。
浅野勝義/奈の町
美邸の改修(奈良市) は、奈の町のホームページで設計監理と完成写真を
ご紹介しています。