奈良にUターン 両親と隣り合う快適な住まい
住いの内部が完成いたしましたので、ご紹介します。
仕事で定年まで勤めてられた住まい手さんが、退職後生まれ故郷としての奈良へ
帰郷し、ご両親の住むご実家を建て替えるというコンセプトから始まったこの住まい。
やっと新しい暮らしが始まろうとしています。
広いリビングと薪ストーブ、使い勝手の良い水廻りとご希望を取り入れつつ、
この大空と奈良平野が見渡せる住まいを創りたいと設計に拘りました。
南面に広いデッキを設け、ご両親の住む別棟の住まいとをそのデッキで繋ぎました。
このデッキがご両親との良い干渉帯になってくれる事を願って。
さて、デッキを含む外構はまだ工事中でしたので、内観から先行してご紹介
いたします。
玄関ポーチですね。
この先が道路へのアプローチになります。
玄関ドアを開けたところです。
ベンチの形状を座り易い様にRに加工してもらいました。
玄関との段差は車いすが使用できるように小さくしています。
ご高齢のご両親を考慮しての住まい手さんの配慮で、ここに至る玄関へのスロープも既に設置済です。
内部は手すりをたくさん設けました。
配置は正面に仏間のある和室を設けました。
お寺さんなどの来られた場合を考えて、玄関から直接入る事の出来る出入り口を
設定しました。
リビングへはホールを右に曲がります。
リビング側からみた玄関にある格子戸です。
格子戸から漏れる光がとても綺麗ですね。
格子戸の向こうに見える窓から、中庭を見ることが出来ます。
和風の庭園と植樹がここからと和室の床の間から見えるように設計しています。
格子戸を潜ると目の前に大空間が飛び込んできます。
薪ストーブが良いアクセントになっていますね。
正面にテレビ台、右手はキッチン、左手は広手デッキに繋がっています。
きっと60in程度の大型テレビでも小さく感じる事でしょうね。
今は家具が入っていないので、ガラーンという空間に見えます。
ダイニングテーブルやソファなどが収まるといい感じになると思います。
視線を変えています。
正面がダイニング、開口の向こうがキッチン周りです。
水廻りの動線がリビングダイニングから完全に分離していますので、
ここから水廻りは見えない様に配置しています。
正面に2ヶ所開口部がありますが、ここも暖簾などで視線を隠します。
右手に和室が見えますね。
今はオープンになっていますが、収納式の大型障子で仕切ることが出来る
和室になっています。
来客用に、ご両親用にと予備室として用意しました。
仏間・床の間付きの和室です。
障子は基本いつもの奈の町仕様の吉村障子ですが、床の間の障子だけは
以前建っていた建物の和室にあった障子を再利用しました。
組子細工がとても美しかったので。
和室からリビングを見るとこんな感じです。
畳とヒノキのフローリングのコントラストがとても美しいですね。
吉野へ木材を見に行くと、殆どの方はヒノキのフローリングにしたいとご希望
されるのです。
うちの事務所もそうですが、ヒノキはやはり綺麗です。
ところで、この住まいの、と言いますか、最近の奈の町の住まいは建具の上が
イケイケになっていることに気がつきましたでしょぅか。
この写真の建具上部(鴨居)もすっぽり抜けていますね。
理由は冷暖房。 特に暖房効果のため。
部屋の間仕切りは視線を遮るためと考えて、上部は暖気が通り抜けるように
開放することで、家の中のどこにいても暖かい空間が可能です。
扉は全て無垢の木で出来ています。
また、引手は奈の町オリジナルのデザインです。
この引き出し収納はとっても入ります。
生活に必要な食器類は全て収納可能です。
引き出しを開けた状態は、こんな感じ。
1ブロックのみ、引き出し収納を引き出してみました。
引き出しの奥行にご注意ください。
奥行は60cm近くありますので、大きなお皿も2枚立てに並べて収納可能で、
それが縦に4段、そして同じものが横に2列あります。
そうそう、収納の幅は90cmです。
この住まいは更に手前に高さの高いものが収納できる収納庫も設置しています。
キッチン側にも収納がたくさんありますので、収納に困る事はありません。
吊棚は予備スペースです。
吊棚は調味料の収納棚と、カウンターで作業するための照明も組み込んでいます。
キッチン写真の奥に見えているのが、洗面台兼用のパウダールームです。
パウダールームもこだわっていますので、このご紹介は次回にて。
では、近いうちに続きをご紹介いたします。
浅野勝義/奈の町