「実家の家の土地が空いているのでそこに家を建てようと思います。」
こんな相談を以前からよくお聞きします。
そう言えば・・・頭に浮かべると結構な数のご相談者のお顔を思い出します。 皆さんどのように過ごされていますでしょうか?
実際に設計をお請けしている住まい手さんは、悩んでいるのではなく、それが当然だという流れで設計していました。
「ここに建てたいと考えています。」といった流れですね。
思い返すと「悩んでいます」と言われた方の設計は1件も成立していませんね。
悩んだ段階で、無理だったのでしょうか?
最近はこれも年齢だからでしょうか、私も60に近くなると子供も結婚している訳で、今まで「子世帯側」の視点で考えてきたのですが、いつの間にか「親世帯側」で考えている自分に気づきます。
ご相談者も子世帯ではなく、親世帯からのご相談も増えてきました。
そこで今回は、親の隣に家を建てる。
親の敷地に二世帯住宅を建てる。
二世帯住宅で子世帯と同居する為リノベーションする。
等
親子の関係で家を建てる場合のメリット・デメリットを、お互いの視点からこの永遠のテーマを考えてみたいと思います。
お互いの視点ですから、子世帯と親世帯の想いは違います。
(親世帯からの視線で書くのはあまりありませんよね)
親の土地で家を建てる場合のメリット・デメリット
まずは【子世帯視点】から。
メリット
〇親が近くにいてくれて安心。
〇親子のイベントが多くでき楽しい。
〇土地を収得する費用が要らない。→ こだわりの住まいを建てることが出来る。
〇子供を見てもらうことが出来る。→ 子世帯の夫婦共働きが出来る。
〇暮らしの中でも資金面で援助を受けやすくなる。
素直に助けてもらうるのはうれしいということですね。
デメリット
〇親に気を遣う。
〇夫婦相手に気を遣う。
〇ある程度、時間の束縛は覚悟が必要。
〇子供の教育や子育てに口出しされる。
など、精神面などが大きいと思います。
では、親の気持ち【親世帯視点】ではどうか。
〇子供が近くに住むということが、嬉しい。
〇資産と資金に余裕があれば援助してあげたい
〇土地も家も全然OK。でも当たり前でなく喜んでほしい。
〇自分たちは今の暮らしを楽しんでいるので、お互い干渉はしたくないし、されたくないが、近くで見ていると言ってしまいそうになる。
メリットもデメリットもあるけれど、そんな感じではないかと思います。
一世代昔なら、親の面倒を見るとか、介護は当たり前なんて話も聞きましたが、実際に私がご高齢(80才代)の住まい手さん宅の設計をして感じることとして、住まい手さんは子世帯の介護や面倒を見てもらうことなく、自由に暮らしてられますね。
そして私もそうなりたいと思っている一人でもあります。
どうでしょうか。
若い世代の方が思ってられる親世帯の考え方が、変わってきていると思いませんか。まあ、あくまで私の周りの方の印象です。
確かに以前の考え方を持たれた方もいない訳ではありませんが、意識は少しずつ変わっていると思います。
まとめ
親世帯、子世帯とも共通していることは、
〇お互い自分たちの暮らしを楽しんでいるので干渉されたくない。
そう、口出しも無理強いも干渉ですよ。
子世帯は
〇援助を受けるのは、素直にうれしい。
親世帯は
〇子世帯が近くに住んでくれるのが、素直にうれしい。
私は設計時、親子関係をお聞きしたり雰囲気を感じ取ったり、土地や予算などお聞きして、最適な方法を提案していますが、ほとんどの住まい手は私の提案をヒントに、自ら方向性を見つけられています。
今回は、永遠のテーマ、親子の住まい解決・・・ になりましたか?
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